冬の結婚式で、ファーアイテムを取り入れたくなる人は多いかもしれません。しかし、結婚式ではファー素材の着用はNGとされています。ファーがマナー違反である理由を知っておくことが大切です。
この記事では、結婚式でファーがNGとされる理由と、冬の結婚式に適した服装マナーについて解説します。ぜひ参考にしてください。
結婚式にファーアイテム着用は意見が分かれる
近年では、花嫁が髪飾りやドレスにファーを取り入れることが増えています。結婚式に呼ばれた場合のコーディネートとして、ファーアイテムが勧められることもあるでしょう。
しかし、ファーは、結婚式での着用について意見が分かれています。
ファーが結婚式にはマナー違反とされるのは、カジュアルすぎる印象を与えるからです。冬の結婚式では、ファー以外の防寒対策を取り入れた服装を選ぶことが無難です。
ファーが結婚式でNGとされる理由
結婚式でファーがNGとされる理由はいくつかあります。主な理由を解説します。
殺生をイメージさせる
ファー素材は動物の毛皮を使用しているため、殺生をイメージさせるとして、結婚式での着用には向いていません。お祝いの場である結婚式では、命を奪うことを連想させるアイテムはふさわしくないといえます。
フェイクファーでも、毛皮のイメージが強いため、控えたほうが賢明でしょう。
ファーの毛が抜け落ちるのは縁起が悪いとされている
結婚式では「縁起」を重視する文化が根付いています。日本では「毛が抜けること」は不吉とされているため、ファーアイテムの使用は避けられています。
縁起を大切にする日本文化では、毛が抜けること自体が不吉とされており、ファーやフェイクファーの使用はマイナスの印象を与えます。新郎新婦の配慮を尊重し、ファーアイテムは、結婚式では避けるべきという意見が多いことも事実です。
ゲストへ配慮する
ファー素材は毛が抜けやすく、結婚式の場ではゲストに不便をかける可能性が高いでしょう。写真撮影中や披露宴で隣のゲストの服に毛が付いてしまうと、気まずい思いをさせてしまいます。
高価なスーツや、着物を着ているゲストの衣装に毛が付くことは失礼にあたります。
食事の場では、ファーの毛が料理に混入するリスクがあり、衛生面において問題です。ゲストとしてのマナーを守るためにも、ファーアイテムは避けるべきだと考えられます。
花嫁よりも目立つ可能性がある
ファーは華やかな印象を与えるため、シンプルな服でも一気に華やかさを加えられます。結婚式の主役は花嫁であることを忘れてはなりません。
花嫁と並んだときに、ゲストがファーアイテムで目立ちすぎると、花嫁よりも注目を集める可能性があります。花嫁を輝かせるためには、派手すぎるファーアイテムは避けましょう。結婚式では、花嫁を引き立てるための控えめなファッションが無難です。
ファーは本来は防寒着である
ファーはもともと、防寒着として使用する素材であり、寒さをしのぐためのアイテムです。結婚式では、コートやマフラーなどの防寒着は会場内に持ち込まず、クロークに預けることがマナーといえます。
ファーのボレロやジャケットも防寒着として扱われ、会場内での着用は控えたほうが賢明です。防寒目的で着用するファーアイテムは、結婚式にはふさわしくありません。
結婚式でのファー着用はどこまで大丈夫?
最近では、二次会やお披露目パーティーでは、ファーが許容される場合があります。
若い世代のゲストが中心の場では、タブー視されにくい傾向にありますが、格式の高い結婚式や親戚が多く参加する場合は、ファーは避けるべきでしょう。
ファーを着用する場合は、食事中や写真撮影時には毛がほかのゲストに付かないように、ファーの小物は外すといった気配りが必要です。ファーアイテムを選ぶときは、花嫁よりも控えめにすることを心がけ、華やかになりすぎないように注意します。
結婚式でファーを着用したいときの対処法
結婚式でファーを着用したい場合は、マナーを守りつつ適切な対策が必要です。主な対処法を解説します。
挙式前であれば問題ない
挙式前のファー着用は問題ありません。防寒用としてファーやコートを着用している場合には、式の開始前にクロークに預けましょう。
ファーは目立ちやすいため、注意が必要です。ファーを着用したまま式場に入ると、ほかのゲストに居心地の悪さを与える可能性があります。結婚式前にファーを外すことが基本的なマナーです。
食事のときは外す
ファーは、毛が抜けることがあるため、食事に毛が入らないように配慮が必要です。食事の際は、ファーを外すか、クロークに預けることをおすすめします。
ファーを外すときは、ノースリーブといった露出が多い服装にならないように注意し、コーディネートにも気配りが求められます。
ファーがNGの場合の防寒対策
ファーがNGの場合は、結婚式でも使用可能なほかの防寒対策を考えることが重要です。主な防寒対策を解説します。
カイロを貼る
結婚式でファーがNGの場合は、見えない場所にカイロを貼る方法が効果的です。お腹や背中に貼ると、暖かさを保てます。
パンプスのなかに敷くタイプのカイロを活用することで、ブーツを履かなくても寒さ対策ができます。移動中には充電式のカイロも役立つでしょう。充電式カイロは、荷物がかさばらず、人目にもつかないため、おすすめです。
会場の更衣室で着替える
寒さを避けるためには、会場までは厚着で向かい、到着後にドレスに着替える方法が有効です。更衣室がない場合もあるため、事前に会場の設備を確認しましょう。
また、到着後に着替える時間が必要になるため、早めに会場に向かうことを心がけます。ヘアメイクが崩れにくいように、着替えやすい前開きの服がおすすめです。
インナーを工夫する
インナーを着るときは、ドレスから見えないような工夫が必要です。キャミソールタイプにカイロを貼ることで、さらに暖かさが増します。高機能インナーは吸湿発熱素材を選び、ドレスから見えないデザインにすることがポイントです。
厚手のストッキングを履く
寒さ対策のひとつとして、会場まではタイツを履いて行き、到着後にストッキングに履き替える方法があります。裏起毛といった厚手でも、薄手に見えるストッキングがおすすめです。
パーティードレスにはベージュのストッキングが基本ですが、寒さ対策には重ね履きもよいでしょう。ただし、膝裏や足首にしわが寄ることがあるため、注意が必要です。
長袖のジャケットを着る
屋外での寒さに備える方法として、長袖ジャケットやボレロをドレスに合わせることも有効です。長袖や七分袖のドレスを選ぶことで、体全体を覆い寒さを防げます。
ノースリーブドレスの場合は、コートの下にカーディガンを合わせると、寒さに対処できます。首元が詰まったクラシカルなデザインは、冷えを防ぎつつフォーマルな印象を保てます。
まとめ
結婚式でファーアイテムを避ける理由は、殺生を連想させたり、毛が抜けてほかのゲストに不便をかけたりする可能性があるためです。
また、花嫁よりも目立ちすぎないように配慮することも大切です。冬の結婚式では、ファー以外の防寒対策を心がけるとともに、カイロやインナーなどを使用し、目立たない寒さ対策を考えましょう。
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