生地の水通しは、ハンドメイドの下準備として必要な作業です。
この記事では、これからハンドメイドを始めたいと考える人に向けて、生地の水通しが指す意味や水通しが必要な理由や方法について、わかりやすく解説します。ぜひ、役立ててください。
生地の水通しとは
生地の水通しは、生地を地直しする方法の1つです。その名の通り、生地に一度水を通し、あらかじめ生地を収縮させる工程です。
購入した生地を水通しせずにハンドメイドをすると、縮みや型崩れが起こることがあります。水通しでは、常温に近い水にくぐらせましょう。
湯通しは、お湯にくぐらせる方法です。水通しが不要な生地やNGな生地もあるため、注意が必要です。地直しについては、次で解説します。
生地の地直しとは
生地の地直しは、生地のゆがみを整えることを指す言葉です。生地は、たてと横の糸が直角に交わるように編んで作られています。購入した生地のままでは、布目がゆがんでいたり、カットした部分が斜めになっていたりする場合があります。
そのままハンドメイドをすると、型崩れや洗濯による収縮の原因になりかねません。また、地直しをすることで、完成品のクオリティが向上します。
生地の水通しが必要な3つの理由
生地の水通しが必要な理由を、3つの観点から解説します。
作品が縮むのを防ぐ
水通しは、ハンドメイド作品の収縮を防ぐために必要です。買ったばかりの服を洗濯したら縮んだ経験を持つ人は少なくないでしょう。
ハンドメイドも同様で、パターン通りに裁断した作品が、洗濯で縮んでしまいサイズが変わることがあります。収縮が起こる原因は、洗濯により生地の目が縮むためです。ものによっては、5〜10%も小さくなることがあります。購入した生地を事前に水通しをすることで、完成した作品のサイズが小さくなるトラブルを防げます。
ゆがんでいる生地のバランスを整える
生地は、染めやプリントなどの工程で多少のゆがみが生じます。目の粗い生地は地の目がゆがみやすく、そのまま作品を作ると、型崩れの原因になりかねません。
生地が型崩れすると、思った通りの仕上がりにならなかったり、シルエットのバランスが崩れたりといったトラブルが発生することもあります。水通しをすることで、たて糸と横糸のバランスが整い、生地のゆがみが改善できます。
ノリ・色をあらかじめ落とす
水通しには、ノリを落として色移りを防ぐ効果があります。新しい生地には、工程上、ノリが多少ついていることがあります。
色が落ち、一緒に洗った白系の服やタオルなどに色移りする可能性もあるでしょう。水通しをしてノリを落とすことで、固い質感の繊維を柔らかくする効果が期待できます。
生地の水通しが必要な生地・不要な生地
水通しは、すべての生地に必要な工程ではありません。ここでは、生地の水通しが必要な生地、不要な生地について、それぞれの生地の例を挙げながら解説します。
生地の水通しが必要な生地
一般的に、縮みやすい生地は水通しが必要です。縮みやすい生地の例として、以下が挙げられます。
- 麻
- 綿
- ガーゼ素材
色が濃い生地は色落ちしやすいため、事前に水通しをする必要があります。インディゴ染めが施されたデニム生地がその一例です。
子どもの衣類やランチョンマット、通園グッズに使われるキルティング生地なども、洗濯回数が多くなるため、あらかじめ水通ししておくと安心です。表地と裏地で異なる布を使う場合も、水通しをしておきましょう。
布によって収縮率が異なるため、水通しをしておいた方がきれいに仕上がります。
生地の水通しが不要な生地
一般的に、縮みにくい生地は水通しが不要です。例として、以下の化学繊維が挙げられます。
- ポリエステル
- ナイロン
- アクリル
皮革素材や絨毛素材が使われている場合も、水通しは不要です。生地のゆがみを整えたい場合は、低めの温度でアイロンをかけましょう。温度が高すぎると繊維が溶けてしまうため、注意が必要です。
生地の風合いが損なわれかねないため、シルク、ファー系の生地、ウール生地は水通ししてはなりません。ウール生地は、水通しをすることで縮みすぎることがあるため、注意しましょう。
シルクは繊細な生地のため、水通しをすると、繊維を傷つける恐れがあります。
生地の水通しの手順
生地を水通しする手順は、以下のとおりです。
- 水につける
- 陰干しをする
- 半乾きでアイロンをかける
以下で、それぞれのやり方について、わかりやすく解説します。
1.水につける
最初に、生地をじゃばらに折りたたんだ状態で、たっぷりの水にゆっくり沈めます。じゃばらとは、山折り谷折りを繰り返し、アコーディオン状にする折り方です。生地が大きすぎて作業しにくい場合は、ある程度裁断してから水につけても問題ありません。
水通し(水につけておく時間)は、生地の大きさや素材によって異なります。ガーゼは30分、綿は1時間、麻なら4時間程度を目安にしましょう。
2.陰干しをする
水をしっかりと含んだ生地は、干す前に両手で挟むようにして、優しく水を切ります。バスタオルやフェイスタオルなどで挟んで、圧をかけて水を切る方法を利用してもよいでしょう。
いずれにしても、雑巾絞りのように、強い力で絞らないことがコツです。生地に強い力を加えると、ゆがんだり、傷んだりする原因になりかねないためです。
水が切れたら、風通しのよい場所で、陰干しをします。シワにならないように、まっすぐ整えて干しましょう。
3.半乾きでアイロンをかける
陰干しした生地は、十分に乾ききっていない状態で取り込んで、アイロンをかけます。アイロンをかける前に、生地のたてと横のバランスを整える必要があります。生地を半分に折り、生地耳をそろえて、たてと横を整えましょう。
その後、アイロンをかけて乾かしていきます。
陰干しの状態で十分に乾いていたら、アイロンをかける前に霧吹きをかけたり、スチームアイロンを利用したりして、生地を整えます。
生地の水通しのポイント
生地を水通しする際は、小さな生地、大きな生地それぞれで覚えておきたいコツがあります。水通しのポイントを解説します。
小さな生地ならスチームアイロンで水通しできる
マスクや赤ちゃんのスタイやミニタオルなど、使う生地が小さい場合は、スチームアイロンと霧吹きを使って、手軽に水通しができます。
生地に霧吹きで水をまんべんなくかけて湿らせたら、裏面からアイロンをかけます。アイロンは、たて・横と動かし、斜めには動かさないように注意しましょう。
水通しをすると、必要以上に縮む恐れがあるウール生地も、同様の方法で水通しが可能です。なお、ウール生地は、当て布をしてからスチームアイロンをかけます。
大きな生地は洗濯機で水通しできる
カーテンやベッドカバーなどを作るためには、大きな生地が必要です。大きな生地は、洗濯機での水通しが可能です。糸くずが出やすいため、洗濯ネットに入れてから洗濯をしましょう。そのまま脱水まで洗濯機で済ませるとシワの原因になります。
数十秒程度脱水をしたら、途中で取り出しましょう。その後、水通しの工程と同様に、風通しのよい場所で陰干しをします。
まとめ
生地の水通しは、生地が縮んだり、型崩れしたりすることを避けるために必要です。また、水通しをすることで、色落ちしやすい生地の色移りを防ぐ効果もあります。水通しをする際は、たっぷりの水につけ、優しく水を切ったのち、陰干しをします。
その後、生乾きの状態で取り込み、アイロンをかけ、布目を整えましょう。ポリエステルやナイロンなどの化学繊維、シルクやウールなどの傷みやすい生地は、水通しが不要です。
生地によって水通しの要不要は異なります。ハンドメイドをする際は、水通しが必要か否かも事前に確認しておきましょう。
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